映画 「一茶」について思う事 01(公開停止中及び救いの手)

2018年8月23日に、製作会社の破産によって公開が中止されていた映画「一茶」が、沖潮開発という京都の建設業が2000万円もの寄付によって正式公開を進める動きを見せ始めたとの事です。

・佐々木希“幻の濡れ場”が復活? お蔵入り映画『一茶』に救世主現る!

・お蔵入り寸前の映画「一茶」に救世主 金銭トラブル解決か

個人的に映画の主役である「小林一茶」という人物は名前しか知らなかったのですが、製作費用の未払い等、なんでこんな事態に陥っていたのかちょっと興味が湧いたので調べてみました。

小林一茶の生涯を撮影した「一茶」という映画の製作は去年から行なわれており、2017年10月中旬には公開する予定だったんですね。しかし公開にはならず、逆に映画製作会社であるオフィスティーエムが、2017年10月18日になんと東京地裁に自己破産を申請しておりました。

理由としては、財団法人日本機構がこの映画の製作費用約3億円を出資するとの約束をしていたはずが、実際にはおよそ1/5である6000万円?程度しか支払っておらず、いつまで経っても当初予定の3億円を払う事が無かったからです。
この事態により、映画製作会社から、俳優や撮影に協力してくれた地元の観光局や現地スタッフへの支払い(給料?)が出来ない状況が続いていた様です。結局、映画スタッフらの宿泊代や弁当代、そして長野県内ロケに関わる費用を立て替えたのは「一般社団法人・信州いいやま観光局」だとの事でしたが、最後の最後まで映画製作会社からの支払いは滞ったままだったそうです。

公開に合わせて観光客の増加も期待していたであろう撮影地の長野県北信地方としては見事に肩すかしを喰らってしまったもので、地元自治体にとっては残念どころか怒りが込み上げてくるかもしれません。

今回、沖潮開発からの協力によって公開への日の出を見たのは確かかもしれませんが、それでも未だに全体で1億7000万円による未払い金が残っている現状…。映画製作に携わった関係者らが発足した「救う会」によって、クラウドファンディング等で出資者を募る活動をしていたりもしますが、正直寄付という形を取っていたら、あまり協力者は現れないのではと感じます。寄付したうえで、実際に映画を観る際にもチケット代を払う事になるのですから、余程この映画に期待する人、もしくは小林一茶のファンしか協力してくれないでしょう。出資者には無料で観られるという還元が出来れば、また話は変わりますが。

それでは、何故日本機構からの出資がされなかったのかを調べてみました。
まず、当時の日本機構の理事長であったのは加藤尚彦氏である事が分かっているのですが、当時のYoutube公式動画チャンネルにて、下記の告知をしていたみたいです。

以下はコチラから転載しました。


小林一茶の映画の製作をお手伝いしております。日本機構という財団法人ですけれども、その理事長をしております。資金提供をしたり、あるいは文部科学省からの補助金を取ったり、そんなことが私の仕事としてやっております。
5月ごろの角川文庫、つまり角川映画で日本全国150館で放映されると思います。その後しばらくして、全国5万校の小中学校にDVDを配信できればいいなぁというふうに思います。


オフィスティーエム代表で映画のエグゼクティブ・プロデューサーである松田貢氏を日本機構に紹介したのがこの加藤尚彦氏だったみたいですね。その際、文化庁(文科省の外局)より、「映画が完成すれば助成金を出す」という話になったとの事ですが、恐らくこの約束が出資金である3億円の事でしょう。

さて、これが口約束なのか、それとも正式に契約となっていたのかを調べました。
以下はコチラからの転載です。


日本機構が当初の予算の3億円の支援を約束する「文書(2017年1月30日付)」には、元民主党衆議院議員の加藤尚彦氏の名前が理事長として記載されているが、加藤氏は「まったく知らない」としている。これらの責任の所在の解明にも時間がかかりそうだ。


と書かれてあります。が、加藤尚彦氏がこう指摘した以上、この契約文書が本当に取り交わされたのか、ちょっと怪しいですね…。

再びコチラの記事に戻りますが、出資を打ち切った理由が書いてありますね。一部を転載します。


…「全ての経緯を知る人物」として、『日本機構』の代表理事を務めているという柳橋廣地さんの名前を挙げ、出資を打ち切った理由については、「松田さんのお金の使い道を柳橋さんが弁護士を使って精査したところ、不正があったので、今後支援するかどうかは使途不明金が明らかになった段階で、ということになったと聞いた。もっとも松田さんは『どこに不正があるのか言ってください』と柳橋さんに迫っていた」と明かしています。


また、


…加藤尚彦さんも「骨を折るつもりだった」そうなのですが、本編の関係者向け上映会で「激しい性描写の多さ」が引っかかったといいます。

松田貢さんは「直します」とは言っていたものの、編集にも当然お金がかかるので、松田さんは最終的に自己破産し、編集作業はストップした状態のままで公開もメドが立っていないとのことです。


と、取材に対してこう述べています。
なっ、何ですかこの情報は…。

さらに続くのですが、


加藤尚彦さんの主張によれば、今回の件は約束した3億円の出資をしなかった『日本機構』側にあるといい、今年1月末付の映画支援の契約書には当時の加藤理事長名になっているそうなのですが、この契約書について加藤さんは、「全く知らない。柳橋さんの独り相撲。私の名前を勝手に使って作った報告書だと思う」と話しています。

さらに加藤尚彦さんは「日本機構に『経理上の不正があるから』という結論を出され、支援を打ち切られた松田さんは、通帳から何から見せて『どこに問題があるのか』と柳橋さんにたびたびメールしたが、返信が一切なかったと言ってた。映画を世に出すためにいろんなとこから借金して、個人でも約7000万円出資したと聞くし、僕は松田さんを信用している。彼に難癖つけて悪者にしたのは日本機構の方」だと語っています。

東スポは松田貢さんに直接話を聞くことは出来なかったそうですが、近い関係者に取材を行い、『日本機構』側が出資打ち切りの理由として挙げている松田貢さんの不正経理疑惑について、「あまりにもウソ。真実ではない」「時間がたって弁護士の許可が出れば、必ず真実をお伝えします」と反論しています。


…では実際に松田貢氏において出資金の不正使用があったのかどうかを調べてみましたが、特にネットでこれといった情報は無かったです。
まあ、松田氏は実際に柳橋廣地氏に通帳等を見せて説得していたのは事実でしょうし、映画製作に関係無いお金の使い方をしたら、いずれはバレて信用を失うでしょうから、不正があったとは考えにくいです。それよりも、「不正があった」なら、その根拠を日本機構側からキチンと述べるべきですね。

一通りまとめてみて感じたのですが、正直言ってしまうと、松田氏にも甘さがあった事は否めません。調べた限り、正式な「3億円の出資契約書」なるものはどうやら存在していなかった様ですので、出資してもらえると感じて見切り発車してしまった様なものです。
そして、最終的に何とかなったのであれば良かったのですが、実際は出資を拒否されて資金繰りが上手くいかず、結局は破産申告という運命となってしまったのですから。

典型的な金銭トラブルではありますが、額が相当なだけに、色々と遺恨が残りそうな出来事ですね…。

資金のメドが立ち、公開に踏み切れるかどうかはこの先分かりませんが、今回の公開中止に対して、映画の主人公である「小林一茶」という人物もついでに調べてみました。

…ですが、俳句は素晴らしかったとしても、その生き様には非常に疑問の残る人物だと思っています。次回、それを綴っていきます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする